新規事業の企画書は、大きな市場や将来の売上を並べるだけでは判断できません。「誰のどんな困りごとを、何で解決し、次に何を確かめるか」をつなげる必要があります。この記事では、構想段階の事業を、検証に進める企画書へまとめる方法を紹介します。
Roneoのスライドテンプレート
この図解、メールアドレスだけで使えます。
伝えたい内容に合う型を選んで、あなたの資料に。
新規事業企画書で決めるのは「次の検証へ進むか」
まだ売上のない事業で、完成済みのサービスと同じ精度の計画を求めると、仮の数字を確定事項のように書きがちです。まず今回の会議で求める承認を絞ります。「全面展開の承認」と「顧客ヒアリングと小規模試行の承認」は、必要な証拠も予算も違います。
例えば「店舗の発注担当者向けに、過剰発注を減らす支援サービスを検証する」と置きます。利用者は発注担当者、購入を決める人は店舗責任者かもしれません。この2人をまとめて「小売業」と書かず、それぞれの困りごとと判断条件を確認します。
ここで扱うのは事業の仮説と検証です。売上・原価・必要資金まで計画としてつなぐ場合は、事業計画書へ進みます。両方を一度に埋めるより、今ある根拠に合う資料から作る方が、確認すべきことが明確になります。
最初にそろえる6つの材料
| 項目 | 記入する内容 | 根拠として残すもの |
|---|---|---|
| 最初の顧客 | 誰が、どの場面で使うか | 対象者の条件・接点 |
| 顧客課題 | 現在どんな不都合があるか | 聞き取り・観察・業務記録 |
| 今の代替手段 | 今は何で対処しているか | 表計算・外注・手作業などの実態 |
| 提供価値 | 何がどのように変わるか | 変化を確認する指標 |
| 成立条件 | 利用・支払い・提供が可能か | 未確認事項と確認方法 |
| 今回の依頼 | 検証の範囲・担当・期間・予算 | 次回の継続判断条件 |
顧客の発言は、発言した事実と編集者の解釈を分けます。「便利そうと言われた」は購入の約束ではありません。現在の作業を見せてもらう、試用の時間を確保してもらうなど、次の具体的な行動で仮説を確かめます。
企画の根拠と進め方を示す3つの図解
掲載図は架空企業の見本です。会社名・回答数・金額を流用せず、図が整理している関係を自分の材料へ置き換えてください。
1.顧客の声を、調査条件と一緒に示す
AOBA-150は、調査の対象・方法・回答数と、回答から分かったこと、調査の限界を同じページで示します。少数の声から企画を始める場合でも、どこまで確かめたかを読み手と共有できます。

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この図解のZIPを無料で受け取る →この型に必要なのは、調査対象、質問、回答結果、未回答者の扱いです。見本では回答30社と補足インタビュー6社を分けています。6社は回答者の一部なので、足して36社の調査にはしません。
利用者の困りごとを説明する導入に向いています。一方、この図だけで市場規模や支払意思を裏付けることはできません。「回答した顧客には課題がある」と「市場全体に売れる」の間に、追加の検証を置きます。
2.候補案と、本決裁に必要な条件を分ける
AOBA-270は、複数案の比較から候補を選び、工程・効果の確認方法・費用の内訳へつなぐ型です。「候補として有望」と「投資を決定した」を分けて説明できます。

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この図解のZIPを無料で受け取る →自分の企画では、費用の見積根拠、未確認リスク、判定する担当を用意します。試算の効果は実測結果ではありません。単純な回収年数だけで採用を決めず、需要・提供体制・追加費用が変わった場合に何を確認するかも残します。
案がまだ1つしかない初期段階なら、無理に比較案を作らなくても構いません。「現行を続ける」「限定範囲で試す」の違いを説明し、検証の価値を伝えます。
3.小さく試す範囲と、次へ進む条件を示す
AOBA-200は、棚卸、接続検証、少数台の試行という順序と、各段階で確かめることを示します。見本の20台は導入実績ではなく対象の設定で、3台の試行結果を踏まえて展開を判断する構成です。

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この図解のZIPを無料で受け取る →同じ型を新規事業に使うなら「業務観察→手動でのサービス提供→継続利用の確認」のように置き換えます。各段階の出口に、次へ進む条件と、進まない場合の対応を置きます。期間だけが書かれた予定表とは役割が違います。
記入例:店舗向け発注支援を検証する
次は説明用の仮例です。実在の顧客の発言や成果ではありません。
| 仮説 | 確認方法 | 記録すること | 次の判断 |
|---|---|---|---|
| 発注の判断に時間がかかる | 担当者の作業を観察する | 対象商品数・作業時間・迷う箇所 | 問題がある業務に対象を絞る |
| 提案された数量を使える | 過去の発注と手動の提案を比較する | 修正理由・欠品や余剰の条件 | 提案の前提を見直す |
| 店舗が継続して使いたい | 試行後に次回利用を依頼する | 利用の約束・担当・必要な条件 | 継続試行か中止かを決める |
| 有料でも導入する | 決裁者へ条件を提示する | 予算・契約条件・判断時期 | 価格仮説を更新する |
「ヒアリングを5件行う」は実施量の目標です。それだけで需要が確認されたとは言えません。「何件なら合格か」に加え、「誰から、どんな行動や回答を得れば仮説を支持するとみなすか」を、実施前に決めます。
最初の企画書には、この表と「今回確保したい期間・担当・上限費用」を載せます。市場調査の詳細や発言記録は補足資料へ分け、会議で判断する条件を埋もれさせないようにします。
パワポでは6ページに分けて組み立てる
- 提案の要旨:対象顧客、提供価値、今回求める承認を1ページに。
- 顧客の現状:確認した事実と未確認の仮説を分ける。
- 今の代替手段との差:顧客が乗り換える理由と、変えなくてよい範囲を示す。
- 事業の仕組み:利用者・支払者・提供者と、提供に必要な作業を書く。
- 検証計画:対象、確認方法、判断条件、担当、期間をそろえる。
- 今回の依頼:必要な協力・予算・次回報告日を明記する。
6ページは構成例であり、固定の正解ではありません。1枚にする場合も、この6要素を短く残します。社内の起案様式がある場合は、必要事項をその様式へ対応づけます。
事業計画の考え方を補う資料として、日本政策金融公庫は「現状把握」「実現仮説」「成果目標」などに分けたワークブックを公開しています。この記事の6ページ構成はRoneoの編集例です。日本政策金融公庫「事業計画の策定」
Claudeに企画書の構成を依頼する指示文
添付の顧客メモとRoneoの図解テンプレートで、新規事業企画書を作ってください。
対象顧客:[利用者と決裁者]
提供したい価値:[現在の困りごとと変えたい状態]
今回の依頼:[検証の承認・担当の確保など]
使える期間・費用:[上限と根拠]
事実、顧客の発言、私たちの解釈、未検証の仮説を区別してください。
市場規模、購入意向、売上、成功率を補完しないでください。
各仮説に確認方法・担当・判断条件を対応させてください。
試行と全面展開の費用・承認を分けてください。
不足情報を先に列挙し、確認できた材料で編集可能な16:9のPPTXにしてください。
完成後は、各ページの見出しだけを読み、「誰に、何を、どこまで確かめ、何を判断してほしいか」が追えるか確認します。図を整えても根拠が増えるわけではないため、仮説の表示は最後まで残してください。

テンプレートは、Claudeで再現するためのプロンプトZIPで提供します。完成したPowerPointファイルの配布ではありません。