マトリクス図を作るとき、最初に決めたいのは「2本の軸に位置づけるのか」「行と列の交点で関係を示すのか」です。同じマトリクスという名前でも、必要な情報は異なります。この記事では3つの型を比べ、自分の資料に合う選び方を説明します。
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伝えたい内容に合う型を選んで、あなたの資料に。
マトリクス図には、役割の違う型がある
2軸マップは、対象の相対的な位置を示す図です。例えば縦軸を効果、横軸を実行の容易さにすると、効果は大きいが難しい案と、効果は小さいが始めやすい案を区別できます。
対応表は、対象と機能の組み合わせを示します。「地域×商品」「部署×業務」のように、交点に有無や担当を書く形式です。右上にあるほど良い、という読み方はしません。
評価表は、複数の対象を共通の基準で比較します。記号や点数を入れる前に、何を満たしたら高評価なのかを決めます。
| 型 | 答えたい問い | 最低限必要な情報 |
|---|---|---|
| 2軸マップ | どの位置にあり、何が両立しにくいか | 全対象で比較できる2軸と位置の根拠 |
| 対応表 | どこが何に対応しているか | 行・列の項目と交点の意味 |
| 評価表 | 同じ基準で見ると何が違うか | 評価項目、判定条件、対象ごとの根拠 |
関係の有無だけを持っている場合に、無理に点数を付けて2軸へ置く必要はありません。情報の種類に合う型を選ぶことが、見た目を整えるより先です。
3つのテンプレートから使う型を選ぶ
以下は架空企業の見本です。画像内の評価や金額を流用せず、自分の対象と基準に置き換えます。
1.2軸で案の位置とトレードオフを示す
AOBA-371は、実装容易性と年間便益の2軸で3案を配置しています。右上が空白であることや、中央の案が両面のバランスを取っていることを見せる構造です。

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この図解のZIPを無料で受け取る →実装容易性の点数と便益の金額は、同じ単位ではありません。それぞれ独立した軸として定義しているから比較できます。ただし、同じ縦軸の中で、ある案は売上、別の案は削減時間という並べ方はできません。
見本の位置を残して案名だけを差し替えるのも避けます。自分の案の値や判断基準に合わせて位置を決め直します。位置の根拠がないときは、まず対応表で事実を整理しましょう。
2.地域と事業の対応を示す
AOBA-013は、地域ごとにどの事業を展開しているかを交点で示す見本です。階層の説明と地域・事業の対応を別の領域に置いています。

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この図解のZIPを無料で受け取る →商品×顧客層、拠点×提供サービスなどにも応用できます。セルに記号を入れる場合は「提供中」「試行中」「対象外」などの状態を定義します。空欄を「未提供」と「未調査」の両方に使わないことがポイントです。
この型は対象範囲や抜けを確認するためのものです。単に印が少ないセルを、新規事業の有望領域と断定することはできません。需要や提供できない理由は別途調べます。
3.評価の基準と結果をつなぐ
AOBA-262は、上段に4つの評価軸と重み、下段に3案の加重点と内訳を置いた見本です。基準から結果をたどり、点差だけで決めないための確認事項も読める構造です。

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この図解のZIPを無料で受け取る →「導入しやすい」をそのまま採点するのではなく、「開始までの月数」「必要な担当者数」などへ分けます。数値化できない項目は文章による条件でも構いません。点数にすることで、根拠の弱さが消えるわけではありません。
項目ごとの重みを使うなら、比較結果を見る前に目的と優先順位を決めます。わずかな総合点差で結論を固定せず、重みを変えたときに順位が変わるかも確認してください。
2×2マトリクスを作る5ステップ
1.比較する対象を同じ粒度で集める
改善施策を比べるなら、会社全体の改革と、申請書の1項目修正を同列に置かないようにします。対象期間と対象範囲をそろえ、実行する単位を合わせます。
2.判断に効く軸を2つ選ぶ
例えば「効果×実行負荷」「市場の成長×自社の適合度」です。効果と売上増加のように内容がほぼ重なる2軸では、新しい判断材料が増えません。両立の難しさが見える組み合わせを選びます。
3.軸の向きと境界を決める
右へ行くと容易なのか、負荷が大きいのかを明記します。境界も、予算の上限・納期・必要水準など、意味のある線にします。4区画を均等に埋めるために境界を動かす必要はありません。
4.値または判定根拠から対象を置く
実数がある場合は軸の目盛に従い、定性評価なら判定した理由を短く添えます。未確認の対象は推測の位置に置かず、欄外の「調査中」に分ける方法があります。
5.図から読み取れることを1文で書く
「すぐ始められるのはA、効果を優先するならBの準備条件を詰める」のように、図が示す選択を表題にします。「マトリクス分析」という名前だけでは、読み手が結論を探すことになります。
記入例:改善施策を効果と準備期間で整理する
以下は作図方法を説明するための仮の値です。全案を「対象業務の月間削減時間」でそろえ、準備期間と別軸に置きます。
| 施策 | 月間削減時間の見積 | 準備期間 | 見積の前提 |
|---|---|---|---|
| A:入力項目の削減 | 20時間 | 1か月 | 対象200件、1件6分削減 |
| B:自動転記 | 50時間 | 3か月 | 対象300件、1件10分削減 |
| C:承認通知の自動化 | 15時間 | 2か月 | 対象150件、1件6分削減 |
3案は同じ業務に重なる可能性があるため、削減時間を単純に合計しません。また、準備が短い案を右に置くなら、軸を「準備が短い→」と明示します。月数の通常の増加方向で描く場合は、短期の案が左に来ます。
Claudeへ渡すときの指示文
添付のテンプレートと入力表から、マトリクス図を1枚作成してください。
目的:改善施策の着手順を話し合う
対象:A、B、Cの3施策
縦軸:月間削減時間(時間/月、全案で同じ対象期間)
横軸:準備期間(月、右ほど長い)
境界:縦30時間、横2か月。境界上はそのまま表示する。
値から位置を決め、見栄えのためにずらさない。
各案の前提を短く添える。未知の値は推測しない。
施策同士の効果は重複する可能性があるため、合計しない。
編集可能な16:9のPPTXにする。
PowerPointのSmartArtにもマトリックスを含む図の種類がありますが、レイアウトを選ぶ前に関係を決めておくと、選び直しを減らせます。SmartArtの選び方(Microsoft)
競合の位置づけなら競合分析、具体的な案を選ぶなら比較表も参考にしてください。
発生可能性と影響度で課題を整理し、対策へつなぐ場合は、リスクマトリクスの記入例を参照してください。

テンプレートは、Claudeで再現するためのプロンプトZIPで提供します。